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September 26, 2005

闘病8日目 <2003.7.19> [ ぽよの闘病日記 ]


今日でぽよの発作から8日目です。一週間前の今日は正直言ってぽよがここまで持つとは思わなかった。

今日は姉が調べてくれた赤坂動物病院と言う病院に行ってきました。私一人です。

I先生という、獣医師会では猫の専門として有名な先生がその病院にいらっしゃると言う事で、お話だけでも伺いたいと電話をして、可能性や今の腹膜炎治療についてお話を伺ってきました。

I先生という方は、ねこエイズ研究で日本獣医師会学術奨励賞を受賞されていたり、ねこの病気や生態についての著書も多くあったり、専門は小動物の臨床血液学と免疫病理学で、ねこのウィルス研究では第一人者、という方です。いわゆる「ねこの権威」という先生らしいです。本を読みましたが、飼主にとっては為になる本でした。たまたま他にもうちに何冊かあったねこ関係の本も、このI先生の著書でした。

いまの獣医さんの診断や療法に不満があるわけではないのです。とても良い先生だと思います。ただ、ぽよが本当にFIPのドライタイプだとすると症例が少ないはず。ねこの専門の獣医さんなら他にもこのケースを扱ったことがあるだろうし、可能性や今後の予測などもうかがえるかもしれない、と思ったからです。家族みんなと自分を納得させる為、という理由もあります。

私が行って話を聞くだけで、ぽよを連れて行くわけではないので、出来るだけの事はしたいという思いから、行ってきました。

30分ほどお話を伺いましたが、結局のところは動きようがない、という所でしょうか。この症状でFIPドライタイプの診断は無難です。とのこと。確実にFIP発症かどうか調べるには脳脊髄液をとって検査するしかないそうです。大抵はFIPに関しては、昨日書いたように症状と抗体値で「恐らくそうだろう」と判断を下していると。脳脊髄液をとるには、大学病院でなくても出来るがやはり麻酔が必要との事。このI先生は麻酔をしての検査は、大学病院を選べば問題ないとの事でしたが、今かかっている獣医さんも、その前の獣医さんも、この状態での麻酔は大反対でした。

後は、脳に障害があるのであれば同じく大学病院でCTやMRIで検査をすれば原因はわかると。ただ、わかったからといって治療は脳の場合難しいと、やはりおっしゃいました。

どの獣医さんもこのケースでは、大学病院でのCT/MRI検査も原因を知るだけの自己満足にしかならない。猫にストレスを与えるだけだ、とおっしゃいます。脳が壊れたら難しい、という事。

I先生に、同じ様な症例はあったかどうかを伺うと、ありません、との事でした。若い猫のケースはあったが、若い分進行が早く手の施しようが無かった。老猫の場合はウェットタイプの症例しかないと。(ぽよは分類ではもう老猫にはいるそうです)

結局のところ、神経症状に追加して、今のぽよの他の症状をあわせると、生命力が持つのを見守るしかない、という所です。もし後天性の発作であれば助かりますが。これは奇跡的な確率のようです。

後は、私が出来る事は、出来るだけ良い最後を迎えられるように、精一杯の愛情を注ぎ、今までの感謝をし、苦しみを取り除く努力をする事だけです。

自分がここまでになるとは思いませんでした。どちらかというと猫に何かがあったら「それも運命だから仕方ない。下手に治療せずに自然のままで」という考え方だったのに。ぽよの様子と、状況の変化で、「自然に」なんて言っていられない感情になってきたのです。様々な要因で。まさかこんな風に病院を変えたり、いろいろ調べて、会社まで休んで、「権威」とも言われる先生のところにまで行くなんて考えもしませんでした。

この問題は奥が深いです。自発的に病院にいける人間ではない。動物の生命は飼主が握っているということの重さを、初めて感じました。ずどーんと。看護する家族の心の問題も持ち上がってくる。何処までが飼主の自己満足で、何処までが飼主の怠慢になるのか、等、考えたらきりが無いです。

今日I先生がおっしゃっていたのは、「結局はここまできたらQuality of Lifeの問題です。それぞれのご家庭で基準が違います。獣医が押し付ける事ではない」と。

今までの私は飼主失格だったと言う事を実感しました。何故かは後日書きますが。これを機に、最後まで責任を持つ、愛情をもつ、という飼主にとって最低限必要な事を、しっかり自覚しようと思います。

今日は、今の所ぽよの発作はありません。

<今日の発作> なし!

投稿者 kiyo : September 26, 2005 12:46 AM

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