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March 15, 2005

べっ甲もそうだった。

昨日の続きです。幅広くなってしまいましたが・・・

昨夜の夜、TBSの「世界遺産」を何気なく見ていて感じたこと。今まで私は「べっ甲細工」と聞いても、「亀の甲羅」とは知っていましたが、それが「人間の装飾の為に亀が殺される」という発想には全く繋がりませんでした。「当たり前のように身の回りにあるもの」という感覚でした。今考えると恐ろしいです。

が、このべっ甲問題は今はそれほど大問題では無いそうな。

世界遺産では、「ベリーズのバリアリーフ保護区」というタイトルで、数少ない保護区であるバリアリーフに住む海の生物を移していました。とにかく映像が綺麗で、ゆったり泳ぐウミガメやジンベイザメ、マナティ・・・その一方、ほとんどの生物は絶滅の危機にあるとのこと。

マナティは浅瀬に生息する海草を食べるため、海水汚染の影響を受けやすく、また、人間に捕獲されやすく絶滅に近くなっているそうです。

ウミガメの「タイマイ」も、かつて食用として、またべっ甲細工の材料として乱獲され、数が激減したそうです。長寿のシンボルであるウミガメも、天寿を全うするのは非常に少ないそうです。事故にあったり、人間に捕獲されたり・・・

今ではワシントン条約でタイマイは国際取引はされていないそうです。もちろん日本でも。ちょっと調べたところ、良心的なべっ甲細工の装飾品を扱うサイトでは、「べっ甲の材料となるタイマイはワシントン条約によって一切輸入できません。既にある国内在庫については問題ないので、弊社では国内在庫を使っています」と注意書きがあったりしました。

ちなみに日本では、タイマイの取引中止は留保されていたそうですが、94年7月に留保撤回となったそうです。(外務省HPより)

ただ、国際規定があるとは言え、密漁は絶えないとの事。詳細はWWFジャパンHP参照。

また、べっ甲を扱う業者さん達は、タイマイをまた材料として使いたい為に絶滅を防ぐ研究や活動、養殖の研究などもしているそうです。絶滅を防いでワシントン条約保護動物から外してもらえるように・・・とか。

・・・仕方の無い事とは思うのです。べっ甲も、毛皮も、もしかしたら三味線やワニ革、蛇皮を扱う業者さん・・・それで生きている人間がいるのです。私腹を肥やすだけだったら考えて欲しいところですが、もしかしたらそれ以外では食べていけないのかもしれない。破滅してしまうと言う人も居るもかもしれません。
もしくは宗教上必要な事もあるのかもしれない。(思いついただけですが・・・)

以前、タイなどで問題になっている少年少女の売春問題について友人と話をした際に、よくカンボジアに行く友人は「無くさなければいけない問題だけど、それでしか生きていけない人も居るんだ」と言っていました。

たしかに、売春でしかご飯を食べる事が出来ない少女は世の中に大勢居ると思います。でも、失くさなければいけない。かといって、今までそういう少年少女を買っている人間が一斉に買春を辞めたら、確実に飢え死にする子達がいるのです。

そう思うと、倫理的に好ましくない行動、職業は失くす方向で動き、かつ、それらの職についていた人たちに他の仕事を提供する。という所までカバーできないと、「失くさなければ」と思うことであっても、すでに存在している現象であれば無くなりません。

うーん。また煮詰まってしまいました。すけーるが大きすぎます。

身近な問題から、現実的に徐々になくして行く、その輪を広げていく、というのが現実的に実現できる事なのでしょうか。

こうやって考えすぎると「全ての動物愛護は不可能だ」と行き着いてしまうのですが、まだ初心者。そんな時は「Deat, こげんた」の、

「ぼくはきみのゆうきになる きみはぼくのこえになる にじのはしはきっときっとできあがる」

を思い出して、あの子猫の為に微力ながら頑張ろう、と思います。

投稿者 kiyo : March 15, 2005 11:29 PM

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コメント

SINYAさん、おっしゃるとおりですね。諦めたらそこで終わり。これって、仕事でも何でも一緒ですね。

最初にコメントを下った意味がこれから段々わかっていくんだろうなー、と感じています。今の段階では、こういう問題をどう思うか、人によって本当に考え方が大きく違うという事に驚いています。

他の事は理解しあえても、ことこの件になると全く捉え方が違う、とか。本当に驚きます。なんでこれほど人によって異なるのでしょうね。

もう暫くは調べて知る事に専念しようと思います。

いつも参考になります。有難う御座います。

投稿者 kiyo : March 16, 2005 11:01 PM

こんばんは。
わたしも、ほぼ同じ考えです。
考え出すと、スケールが大きくなりすぎますよね。
だから、わたしは身近な問題からコツコツと解決していきます。
そして、色々な人との輪を広げながら大きな問題も解決していきます。
いきなり大きな問題を解決するのは難易度が高すぎますからね。
それに、一人で問題に立ち向かっている訳ではないですから。
一人で駄目なら、二人で解決する。
二人で駄目なら、三人で解決する。
諦めない限り可能性はあると信じています。
いまの科学の進歩も、「諦めない心」が不可能を可能にしてきていますからね。
色々な視点を持って、盲点をついた活動が出来ればと思っています。

投稿者 SINYA : March 16, 2005 02:26 AM

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