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March 24, 2005
クリオネ大洗で保護される
「ANIMALS」では無いですが、同じ生物ということで・・・
今日のニュースで、クリオネが茨城県の大洗で発見され、水族館に保護されたとありました。
クリオネは流氷の妖精と呼ばれる巻貝の一種です。オホーツクに流氷と共にやってきます。茨城県にいるなんてかなり驚くニュースなのです。実は私の家にはクリオネがいます。動物愛護サイトを立ち上げた人間としては多少の矛盾もあり、やや言いにくいのですが・・・
このニュースを見て、多くの人は「せっかく海に居たのに捕まえるなんて可哀想」と思われる方も居るのでは・・・と少し思ったので、素人クリオネ博士としての意見を書いてみようと思います。
クリオネは餌を一種類しか食べない生物です。そしてその餌のミジンウキマイマイ(これも巻貝の一種)は、クリオネのパッチ(群れではなく、水流によってクリオネが集まってしまうのでそのかたまりの事)と一緒に生息します。また、クリオネは水温が低い所でしか生息できません。この季節に北海道に流氷と共にやって来て、流氷と共に去っていきます。
以上の事から、大洗で発見されたクリオネは、オホーツクから流されてきたものと思われ(過去にも何度か大洗で発見された事があるそうです)、もう二度と流氷と共に帰れません。また、餌にもありつけないと思われます。そして、これから水温が上昇すると共に、体力を消耗して死んでしまいます。鮭の餌になったり、イソギンチャクの餌になったりします。
いずれ死んでしまう運命にあったクリオネ。だったら、せめて水族館が引き取って、多くの人にクリオネの生態を教える。こんな小さいプランクトンでも、懸命に生きているという事を人間に伝える、という役目を負うことになっても、許されると思うのです。食物連鎖を考えると、「少数だし」という思いは危険だとも思いますが。もしかしたら水族館で餌をくれるかもしれないですし。
こうやって、生態を知ると、見方が変わります。この見方が必ずしも良いとは言えませんが。
うちのクリオネに関しては、去年の6月に、北海道に残っていたクリオネがひょんな事から大量にうちに来ました。「近々死んでしまう環境にいて、たまたま漁師さんに引き上げられたので、せめて子供や人様のお役に立てるような、水族館や学校や施設などで人々に生命の大切さを教える事に役立てて欲しい。可愛がってくれる人にお分けして下さい」という送り主のご要望で、幼稚園や小学校、水族館にお分けしました。
残りをうちで面倒見ています。
数人から、小さくても命を大切にしなければいけないと改めて感じたという声を聞きました。これが身近な動物への思いやりにも繋がると思ってます。
でも、この季節に、うちのクリオネも北海道に戻してあげるべきだったかもしれない・・・と思いつつ、北海道に行かなかったのは私のエゴです。せめて餌を手に入れて食べさせてあげる事が、私に出来る最大の事だと思ってます。
ちょっと懺悔日記でした。
投稿者 kiyo : March 24, 2005 10:45 PM
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