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March 06, 2005

「Dear,こげんた」から知るネットのちから


まだ読んでいません。今日amazonで注文しました。

2000年に福岡で起きた「こげんた事件」ってご存知でしょうか?猫闘病日記サイトを充実させようと、動物愛護問題を検索していて行き着きました。「Dear, こげんた」というサイトに。
どのような事件だったか、読んでいて思い出しました。2ちゃんねるの動物嫌いの人が集まるサイトで、子猫を虐殺する様子を4時間に渡って実況中継し、写真まで載せた松原潤という無職の27歳の男性が、良識あるサイト訪問者からの通報で逮捕されたと言う事件です。

「こげんた」と言うのは、後で付けられたその子猫の戒名だそうです。遺体は見つからなかったそうです。

猫を飼っている私は、その当時ニュースで「動物虐待」と聞いただけでその詳細は聞けず、目を逸らしていました。確かその時も「聞きたくない」という思いで詳細は知らなかった。知ってしまったら後悔しそうで。その時の自分では受け止められなかったと思います。

今日は、保健所に保護された犬猫を救うようなサイトを見ていたのです。そこにリンクが貼ってありました。

「この事件を風化させないで。動物虐待は犯罪です。」と。

このDear,こげんたの管理者の方は、当時NYでこの事件を知ったそうです。愛猫家の彼女は、その犯人がネットに載せた子猫虐待の写真を見て、ショックの大きさに眠れなくなり、夢中で数日間寝ずにサイトを立ち上げたそうです。何か出来ないか。許される事ではない。と。

すると、サイトの訪問者が一気に増え、犯人を書類送検だけで済まさずに、刑罰を、と3万人の署名も集まり、動物虐待では異例の有罪判決が下されたと言う事です。懲役6ヶ月執行猶予3年。

まずは事件の概要と、経緯を知らなければ、と、サイトを熟読しましたが、あまりにも辛かった。全てを読むのに、時間がかかりました。動悸がして、涙が出て、胃が痛くなって。

そして写真も見ました。見たら後悔するかもしれないと思いましたが、今なら2年前と違って受け入れられると思ったので。未だに脳裏にこびりついています。泣きながら息苦しくなりながら見ました。

こげんた事件を扱うサイトはいくつもありました。その中に「どうしてあの男に捕まる前に、私がこげんたと会えなかったのだろう」というコメントもあり、同調しました。犬や猫と共に暮らす人なら、同じ様に感じるでしょう。

今思うことは、知ったからには出来る事をしないといけない、という事です。昔よりは、目を逸らさずに立ち向かえる強さが出てきた気がします。

Dear,こげんたのサイトも、一人の力が集まって、大きな力になった。一人では何も出来ないけど、それが集まれば影響力が出てくる。サイトの利点はそこにあると思います。

この犯人は、今はもう社会復帰しているのかもしれません。私達と同じ電車に乗ったりしているのかもしれない。犯人に「どうしてあんな事をしたの?」と責めても意味の無い事だと思います。動物を虐待するような人間は、恐らく一生、世間一般の人と同じ様に思うことが出来ないと思います。

「何が悪いんだ?」という考えは変らない。改心できないと思います。聞く耳を持たない人、反省をしない人は、変わりません。多くの異常犯罪の犯人は同じ目をしています。どんより曇ったような。

最適なのは、罪の無い弱い存在を傷つけるような行為をする卑劣な人間を失くす事。それは不可能に近いです。どんなに住み易い、良い世の中になっても、そういう人間はいなくならないでしょう。全世界的な大改革、それも経済、道徳観念も含めて、が必要です。

だったら、そういう人間から弱い存在を守る事。それなら今からでも出来ます。

こげんたは野良猫だったようです。でも、人についてきて、与えられた餌も食べたという事は、人に慣れていたのかもしれない。

写真のひとつ、バスタブの中で猫缶を、缶の底が見えるまで食べて、何の警戒心も無く汚れの無い可愛い目で犯人を見上げるこげんたの写真。あの目を見たら、何かせずにいられません。

汚い事、悪がはびこる世の中、自分の中にも悪はありますが、あのこげんたの目のような、罪の無い綺麗なものは守らなければいけません。

さっきうちの愛猫を抱っこしました。うちの子達はもう10歳になりますが、とても軽くてか弱い存在です。子猫となれば尚更小さな弱い存在。許せません。

理由のある殺人は仕方ないとしても、罪の無い存在を傷つける行為は何があっても許せません。人間が一番偉いわけじゃない。

「動物虐待」という言葉は、今もニュースでよく耳にします。こうやっている間にも、罪の無い存在が辛い思いをしているのかもしれない。

この件は、頭の中でまとまったらまた書きます。

投稿者 kiyo : March 6, 2005 08:36 PM

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