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June 19, 2005

児童虐待と動物虐待

今日ニュースで、動物との共生を考える連絡会主催の「児童虐待と動物虐待~類似性と共通性」というシンポジウムが開催された事を知った。

動物虐待を考える上で、「虐待をする人」には数種類居るのでは、と最近思う。その中でも「虐待をされていた人」は最も大きな問題だとも感じる。動物虐待と児童虐待との類似性と共通性という、とても興味深いテーマだったので、「もっとアンテナを張って受講すればよかった・・・」とちょっと後悔。

簡単に解決できる問題ではないと思うが、知るべきだと思った。

シンポジウムの趣旨はこのようなもの。

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アメリカでは、児童虐待防止運動と動物虐待防止運動が非常に密接な関係を持って誕生しており、肉体的に児童虐待がおこなわれていた家庭の88パーセントで動物も虐待されていたという報告すらあります。日本においても、児童虐待防止法が施行されてその状況を耳にする機会も増えてまいりましたが、現場で児童虐待と取り組んでおられる専門家のお話を聞き、動物虐待に共通する事柄や、学ぶべき取り組みについて、パネルディスカッションを行います。

***『動物との共生を考える連絡会』HPより抜粋***
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どのような内容だったのかぜひ知りたいと思うが、新鮮に思えたのは、まだまだ「人間と動物を比較するの?」という様な、人間第一主義の人が多い中、児童虐待と動物虐待を同じレベル、とまではいかないのかもしれないが、共通点を見出して、同じ視点で考えようとするところだった。非常に理論的で、効果的な考え方に思えた。

類似性があるのなら、動物虐待を無くす為には児童虐待を無くさなければ。では、そもそも児童虐待をする人を無くすには・・・と考えると、経済的な問題から起こる生活環境、生活態度、その他諸々、解決しなければならない問題は多すぎるのでとても簡単に語る事は出来ない。

私は動物を尊重する人、虐待する人との間で決定的に違うのは「育った過程において周囲の大人が動物にどのように接していたか」だと感じる。児童虐待、動物虐待をしていた家庭で育った子供は、大人になっても動物虐待をする可能性が高い、という説があるが、その悪循環を断つために出来る事はなんだろうか。

これは個人的に感じることだが、しかも、動物虐待をする人の要因はそれだけではないとも思うが、身近な取り組みとして出来そうなのはこのへんかもしれない、と感じる。

そして、動物を虐待はしない、しかも可愛いと思う、という人でも、実際に動物に関する問題に遭遇した時、何かをする人、しない人、の差は、どれくらい動物について考える時間を費やしたか、によってくると思う。

例えば、車どおりの多い道ですずめが死に掛けていたとして、私達はまず何も出来ない。でも、そこで何も出来ないから、と通り過ぎる人と、せめて静かな、これ以上危険のないところへ、と、近くの植木の茂みに移動させる人、という違いはある。

無意味な事かもしれないが、そういう、他の生物に対する思いやりを持てる人と言うのは、きっと何らかのきっかけで動物について考える時間を持つことが出来た人だと思う。そういう人たちが動物愛護などの活動に立ち上がっていらっしゃるのだと感じる。

考えた事の無い人に対して、考えるきっかけを作る事は、出来ることの一つだと思う。

投稿者 kiyo : June 19, 2005 11:50 PM

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