March 13, 2005

人工尾びれのイルカ、ジャンプ

このサイトを始めてまだ数日ですが、一言で動物問題といってもとてつもなく広い!と気付きました。
身近なペット問題・野良猫などの虐待問題・殺処分問題・国内、海外の毛皮問題・動物実験問題、その他人間の欲による殺生・・・それぞれの分野で熱心に活動されている方も大勢いらっしゃいます。

私にとって一番身近な問題は国内の動物虐待や殺処分問題、ペット事情などですが、当面は幅広く知識を得ようと思います。

重い問題ばかりなので、たまには心暖まる人間と動物のニュースも入れてみます。こういう思いやりや優しさは皆持っているので、その気持ちを広い範囲に向ければ不幸な動物も減るのでは・・・

沖縄の海洋博公園で、原因不明の病気から尾びれをなくし、飼育係さん、獣医さん、タイヤメーカーの技術者の方の懸命の努力で、人工尾びれを得たバンドウイルカの「フジ」が、初のジャンプを披露したそうです。

・・・「ジャンプできるよ」-。病気で尾びれの大半を失い、世界初の人工尾びれを装着して遊泳訓練を続けていた本部町の海洋博公園のバンドウイルカ「フジ」が12日、同公園のオキちゃん劇場で、華麗な復活ジャンプを披露した。 ジャンプするフジを一目見ようと、会場には観客約400人が詰め掛け、フジの演技一つ一つに大きな歓声を上げていた。・・・Yahoo Japanニュース(琉球新報)より

このバンドウイルカ、フジの話は以前NHK人間ドキュメントで放映していました。

本も出版されているようです。「もういちど宙(そら)へ

ひれを失くして泳がなくなってしまったイルカ、フジを思い、このままでは弱ってしまう、また他のイルカと同じ様に泳いでもらいたい、と努力する人々。

動物愛護の観点から見ると、狭いプールでイルカを泳がせておく事自体が問題なのだと思います。

でも、私は動物園や水族館の存在が悪いとは思いません。もちろん大型の動物にはストレスになって可哀想だと思いますので、もっともっと広いスペースが必要だとは思います。閉じ込めるのではなく、開放する場所が。

考え方によっては動物の自由を奪っています。でも、今、日本のこの環境では、特に都会では水族館や動物園と言う場所がないと動物の生態を見る事が出来ません。子供にとって、多くを実際に見て知って感じるという事が如何に大切か。

施設に動物を保護しないで、野生の動物や魚を見るのが一番の理想ですが・・・

出来れば、水族館や動物園は、行って「これを飼いたい」と思うのではなく、「人間以外の動物達も同じ生物だ」という事を感じる場所であって欲しい。「世界は広く、自分だけが中心ではない」「今の自分の生活は、どんな事とリンクしているのか」という事を学ぶ場所であって欲しい。と思います。

そして、いずれは閉じ込められた動物達を見て心を痛める事により、関心を持って欲しい。子供だけでなく大人も同じです。

以前水族館の飼育係さんとお話をした機会がありますが、「何だかんだ言っても、魚達は海に居るのが一番幸せなんですよ」とおっしゃっていました。その方は小さい頃から海の生き物に興味があり、水族館の飼育係になりたいと夢を叶えた方です。身近に居る人が一番わかっているのです。心を痛めないはずがありません。それでも、必要な存在だと思うから、努力していらっしゃる、とその時は感じました。

大切なのは「思いやり」です。昔のニュースで言えば、矢が刺さった鴨に日本中の人が心を痛め、多摩川で発見されたアザラシの「たまちゃん」は、皆が行く末を心配しました。

人間以外の動物を思う気持ちは多くの人が持っている。見る範囲が狭いだけ、現実を知らないだけなのだと思います。知る勇気が無い。という理由も多いと思います。私もまだその一人ですが。

何かに疑問を感じたら、きっと疑問が大きくなっていずれは自分の考えも持つようになる。そのきっかけは「知る事」。無理強いが出来ない問題だからこそ、気付いた人が、出来る事から徐々に・・・というスタンスで、そのきっかけのひとつになれたらいいと思います。

投稿者 kiyo : 09:48 PM | コメント (2) | トラックバック